石田誠さんのうつわ2
昨夏、鎌倉のギャラリー『御成NEAR 』さんで開催された「まことのマコト展2014」。手にしたのは化粧土の流れが素敵な無地のスリップウェア。愛媛県で作陶されている石田誠さんの小さな蕎麦猪口。

イメージ

見込み

高台

正面Ⅰ

正面Ⅱ
石田誠さんのスリップウェアに初めて出会ったのは、『うつわ祥見』で開催された五年前の個展でした。濃茶の下地にゆるりと描かれた弧線の小皿が素敵でした。釉薬を定着させるのが難しく試行錯誤してると店主が話してくれました。
日本の地で日本人によって見出だされた「英国スリップウェア」は、英国の風土が育んだ質実剛健で素朴、活々とした生命力に溢れるものです。18~19世紀、スタッフォードシャー(イングランド中部の州)を中心に無名の陶工の手により大量に作られた日常雑器でした。
1909年に出版されたチャールズ・ロマックスの著書『Quaint Old English Pottery (古風な英国陶器)』。1913年(大正2)に冨本憲吉と柳宗悦が日本橋丸善で偶然見つけ購入し、友人でもあったバーナード・リーチにも教えました。後に濱田庄司や河井寛次郎なども巻き込んで日本の近代陶芸の礎を築きました。
中世の古陶の伝統を色濃く受け継いでいるのが Slip Ware (流描手)です。白色や有色の泥漿(水と粘土を適度な濃度に混ぜたもの)状の化粧土で装飾し、ガレナ釉と呼ばれる鉛釉を掛けて焼成します。
そのような流れを石田誠さんも意識しているのかどうかは分かりませんが、ぬくもりに溢れたこの小さな蕎麦猪口で飲む濃いめの珈琲は格別です。あまりブラックで飲まない僕は、コーヒーの花から採ったハチミツで甘味と酸味を加え、さらにミルクをポタリと落とし、円やかにしてコクコクっと飲み干します :-)





石田誠さんのスリップウェアに初めて出会ったのは、『うつわ祥見』で開催された五年前の個展でした。濃茶の下地にゆるりと描かれた弧線の小皿が素敵でした。釉薬を定着させるのが難しく試行錯誤してると店主が話してくれました。
日本の地で日本人によって見出だされた「英国スリップウェア」は、英国の風土が育んだ質実剛健で素朴、活々とした生命力に溢れるものです。18~19世紀、スタッフォードシャー(イングランド中部の州)を中心に無名の陶工の手により大量に作られた日常雑器でした。
1909年に出版されたチャールズ・ロマックスの著書『Quaint Old English Pottery (古風な英国陶器)』。1913年(大正2)に冨本憲吉と柳宗悦が日本橋丸善で偶然見つけ購入し、友人でもあったバーナード・リーチにも教えました。後に濱田庄司や河井寛次郎なども巻き込んで日本の近代陶芸の礎を築きました。
中世の古陶の伝統を色濃く受け継いでいるのが Slip Ware (流描手)です。白色や有色の泥漿(水と粘土を適度な濃度に混ぜたもの)状の化粧土で装飾し、ガレナ釉と呼ばれる鉛釉を掛けて焼成します。
そのような流れを石田誠さんも意識しているのかどうかは分かりませんが、ぬくもりに溢れたこの小さな蕎麦猪口で飲む濃いめの珈琲は格別です。あまりブラックで飲まない僕は、コーヒーの花から採ったハチミツで甘味と酸味を加え、さらにミルクをポタリと落とし、円やかにしてコクコクっと飲み干します :-)
by waninogena2
| 2015-02-04 13:15
| うつわ