初夏の信濃路散策
二十三日、長野での仕事をすべて終えた翌日、ホテルをチェックアウトして荷物をオーナーさんに預けると善光寺の東に位置する城山公園内にある『長野県信濃美術館』へと向かいました。目的は「ジブリの立体建造物展」です。゙部分を見れば、全体が見える。゙のキャッチフレーズに惹かれて雨曇りの中を買ったばかりのビニール傘を片手にトコトコと。視点をほんの少し変えるだけで、今まで何気なく観ていたモノの本質部分の一端が見えてきました。
タンポポハウスやニラハウスでも有名な建築家・建築史家である「藤森照信」さんが監修してるだけあり、館内の所々にある注釈を読むだけでもかなり楽しめました。ストーリーの重要性は勿論のこと、それを描き出す為の作業の一つとして建造物をただ描くのではなく、構造的に無理のない設計図的なモノを描いたうえで画面上に乗せていることがよく分かります。映らない部分であってもディテールを描いておくことで観る人が違和感なくストーリーに感情移入出来るようになっているのです。評価されるにはそれなりの理由があるものですね。ウンウン
明治時代初期に大工棟梁たちによって日本独自に発展した擬洋風建築が「宮崎駿」さんの建造物にも根幹の一つとして採り入れられていることも僕にとってたのしい発見でした。どこか懐かしい。そんな郷愁が込み上げてくる背景にはこういった理由もあったのですね。
まだまだ感じたことは沢山ありますが、建築に造詣の浅い僕には書けぬことばかり、知ったかぶりするのも申し訳ないのでこの辺で。。。
善光寺からの帰路、八ヶ岳南麓で制作されている彫刻家「上田亜矢子」さんの個展が閉幕した直後の入れ替え日、そんなこともあって静かだった大字長野大門町にあるgallery『夏至』さんを覗いたあと、いつも賑やかな西之門町にある『ナノグラフィカ』さんでオオヤコーヒーセットを頂き、いつも神聖な空気の漂う長野西町にある『和菓子 豆暦』さんで初夏の風物詩の水無月と好物のどら焼を買って、帰りの新幹線でパクパク食べてしまいました。
雨が上がったばかりの信濃路の風景は彩りも鮮やかに疲れた僕の中にひとときの清涼を運んでくれました:-)
by waninogena2
| 2016-06-25 13:05
| 旅行と散歩