tocit -トチエット- の帽子1
季節外れの夏日、十月に入ったにもかかわらずまだまだ晩夏の日差しが眩しい。庇の下から空を見上げてみれば、細かく千切れた薄雲が到来を報せてくれている。やはり季節はうつくしき初秋である。
遡る八月十九日、国立新美術館地下1Fにあるミュージアムショップ『SOVVENIR FROM TOKYO』で手にした日差しの中にやさしく浮かぶ帽子です。「垣根千晶」さんがデザインし、尾道市にある「藤井製帽」さんが製作しているbrand『tocit』さんのサラリとした触り心地のペーパーハットです。

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リサイズ2
「人、モノ、出逢いを大切に紡ぎたいという願いを込めてスタートした」というtocit は尾道市を拠点に活動しています。掛けて飾れるをコンセプトに日常の風景にそっと寄り添う帽子を届けてくれます。


偶然にも売場に立っていたのは垣根千晶さん、選んでいる僕に気さくに声を掛けてくれました。定番である麦藁色を選ぼうとしていたところ、幾つか被る中で一番似合うと言われた灰緑色に急遽変更です。早春から晩秋にかけて長くたのしめそうな使い回しの利く落ち着いた配色の中に、鈍く煌めく真鍮製のネームプレートとピンがアクセントとなって引き締めてくれています。
丁寧な作りに散りばめられた遊び心と育てるたのしみに溢れています。たゆたう時間の中で変化してゆく唯一無二の色や形に出逢えることでしょう :-)
by waninogena2
| 2016-10-04 11:37
| オブジェ