青木亮さんの仕事1
小禽、小獣、小蟲、すべてのうつくしが潤色を受くる季節、フレッシュグリーンに彩られた尾根を抜け、連なる径を迷い込んだ先にその場所は在ります。陶の暮らしの息づく日本家屋に、今も大切に遺されていました。
五月七日、「青木亮」さんのうつわの仕事を拝見して来ました。
作品の一つ一つを掌に遊ばせながら奥様からお聞きする話は、雲の中を散歩するようで、僕たちを包み込んで片時も離してくれませんでした。
初めて手にしたあの頃の純粋な記憶が、湧水のように溢れてきて、ドキドキとワクワクが止まりません。
与えられた二十年という月日を、自信と不安に呼応しながらも一心不乱に走り抜けられたようです。
「作家とは孤独でストイックなもの。」
そんな言葉を勝手に当てはめていました。制作中はそうなのでしょう。が、ひと度プライベートとなると無邪気な子どもがひょっこり現れていたそうです。
至福の五時間を過ごせました。このような機会を作って下さった方々に感謝の気持ちで一杯です。本当にありがとうございました。
あなたの想いは今でも、爽やかさとエグ味をもって確かに息づいています。種を受け取った人々がバトンを繋ぎ新たな時代を作り始めています。花の啓く瞬間は直ぐそこまで来ているようです。
by waninogena2
| 2017-05-08 20:47
| 旅行と散歩