甲賀+伊賀のアートな旅路2-2 丘の上のmamma mia 編
胃袋を満たされた僕たちは、道の駅をあとにして国道1号線をひたすら南下。僅か20分足らずで宿場町の一つ関宿の静かな空気に包まれた。風はあるものの雨を辛うじて落とさない灰色の広がる昼下がり。無料の観光駐車場に車を停めて一時のタイムスリップを楽しんだ。

2月2日、関宿に佇む古民家を利用したgallery『而今禾』へ。観光駐車場の脇にある足湯を横目にするりと町の中へと入り込む。幾重もの雛壇を飾り立てる古民家。東海道関宿銘菓・関の戸の看板をすり抜け背中を小さく丸めながら歩を進めた。
最後にここを訪れてからどのくらいの月日が経ったのだろう。引き戸をからからと滑らせると懐かしい空間が瞳の中に甦る。緊張と解放の入り交じった不思議な空間。障子を開けると暖かな風が土間へと流れ落ちてくる。主となる居間はゆったりとした展示空間。土間を挟んだ急階段の先には現代と過去の交錯する天井桟敷。
ここでは、今日の空を写し取ったような堀仁憲さんの灰青色の小鉢を。写真はそのうちUPします。。
限られた時間の中での立ち回りは常に慌ただしく、足湯に浸かるのも忘れてこの旅の相棒Blue PASSOへと乗り込んだ。

次の目的地である木工とgalleryとpatisserieを手掛ける『mamma mia』へ。 小さな丘の上に建つ小さな木造校舎に川端夫妻が内装を施した素敵な空間。
使い込まれて艶の出た木の椅子に腰を落とす。溜め息の出るような至福の一時の過ごしていると、もう他の場所には行きたくなくなってしまった。なので、ここが本日の最終目的地。
物腰やわらかな店員の微笑み。濃厚なシュークリームにあたたかな飲み物。やわらかな空間にそっと流される心地好い音楽。瞼を落として虚ろな夢の中へと引き込まれたなら他に何が居るのだろう。
落として瞼を引き上げると見える坂道を下りてゆく小学生たち、老犬の散歩をする腰の曲がった老人。目に映るもの全てに癒された。
さあ、空に光が残っているうちに宿へ戻って明日に備えよう。今夜は良い夢が見れそうだ:-)スヤスヤ
by waninogena2
| 2018-02-12 13:37
| 旅行と散歩