梶原靖元さんと塩鶴るりこさんのうつわ1
古民家とマンションの隙間を縫うように風が吹いている。辺りを漂う花の香にも少しばかりの香ばしさが含まれたブラウンがかった匂いがする。匂いに色なんてと言われるかも知れないが僕にはそう感じるのだから仕方がない。さわさわと吹く風が夏の匂いを伴いながら去ってゆく。少し遅れて秋の匂いを連れてきた。
絵唐津筒 W59 D60 H67
砂岩を砕いた胎土をやわらかく伸びやかな轆轤で成形し、側面にモダンアートを思わせる絵付けを施している。清廉ですっきりした造形と鉄が弾けたかの如く勢いのある絵付けで表現された動静のコントラストの妙。
左 塩鶴るりこ
絵唐津鉢 W166 D173 H50~54
鉄分を含んだ粗い胎土を力感溢れる轆轤で成形し、見込みに薄く消え入りそうな程繊細な絵付けを施している。存在感のある強い造形と儚さを含ませたシンプルな絵付けで表現された強弱のコントラストの妙。
共に素材と向き合い自然との対話することで生まれてきたもの。表現とは解釈一つで無限に広がる宇宙のようだ。
2018年10月下旬、箒星に於いて塩鶴るりこさんの個展を開催します。食の記憶をテーマに様々に表現された器を皆様にご紹介出来れば幸いです。作家と箒星の精一杯を届けさせて頂きます :-) ヨロシクオネガイシマス
by waninogena2
| 2018-09-10 11:54
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