food lettersと平澤剛生花店
早くから勢いよく降っていた雨もようやく上がり、前の通りを歩く人の声も徐々に耳へ届くようになってきた。根津神社の境内では権現太鼓も打ちならされているようで、その帰り道なのかも知れない。明日の大神輿渡御に向けてこのまま雨が落ちて来ませんようにと願うばかり。
定休日を利用して、同じ千駄木地区にある爬虫類両生類研究所8喫茶分室(店名とは裏腹に爬虫類も両生類も居ないさわやかな空間)、こちらの空間を週に1度借りて食を提供されているfood lettersの店主さんに会って来ました。
料理家でありセラピストでもあるcayocoさんが、春夏秋冬の旅を通して出会う土地・人・食をまっすぐにつないでいます。互いの顔を見なくても様々なことが成立している昨今、敢えて時代と逆行した手間暇のかかる仕事を選んでいるところに意味があるのでしょう。
非常食をバトンに私達へと届けてくれる姿は、一軒一軒を回りながら手紙だけでなく様々な情報も共有してくれる古き良き郵便配達員のようでもあります。
流通にのらない非効率な形だからこそ見えてくるもの、食べるの中に含まれる生きるという形のない最も単純で最も複雑なものをストレートに届けてくれるのです。
人参のスープ、茗荷とチーズのマフィン、山栗のマフィン、梨と茗荷のマリネ。どれをとっても素朴で力強くやさしい味。明日への希望が詰まっていました。
続いて訪れたのは、箒星+Gloryのグランドオープン以来となる根津神社傍の平澤剛生花店。和と洋の草花を独自のセレクトで取り揃えている様は、どこか自分達と重なる部分もあります。楽しくお話をしながら決めた秋の花を持ち帰りました。
姫平江帯は、菊地勝さんの白化粧ハナイレに。
3種類の花器に3種類の花を生けてみました。とは言っても、不器用な僕はただ眺めて感想を述べるに留めておきました。
色なき色で覆われていた箒星の店内にもようやく秋の訪れが。あとは皆様に愛でて貰うのを待つばかり :-) カラフル
by waninogena2
| 2018-09-15 14:55
| 旅行と散歩