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高田谷将宏、八田亨、増田勉、村木雄児、山田隆太郎の展示(敬称略)

土瀝青(アスファルト)からゆらゆらと立ち昇る都会の蜃気楼、吹き出す玉のような汗が首筋から背中へと絶えることなく落ちてゆく。暑い熱い一日になりそうだ。

天然のアスファルトは、瀝青(ビチューメン)と呼ばれ、その歴史は古く古代へと遡る。当時は、接着剤として用いられていて、旧約聖書の「創世記」では、あのバベルの塔の建設にも使われていたと記述があるそうです。なんの脈絡もなく豆知識。。

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七月八日、目黒区駒場にあるgallery『うつわ PARTY』さんで初日を迎えた「オーバル展」へ。若手とベテランを織り混ぜた5人の作家による今夏一番?の摩訶不思議な展示会。

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様々な解釈で生まれた様々なオーバル、所狭しと並ぶ様は圧巻の一言。小さな空間に個性豊かな五人の作家の意欲作が積み上げられている。テーブルの下には陶の塔が幾つも。

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ズドンと直球勝負のオーバル、ヒラリと変化球でかわすオーバル。この題目が決まってから幾度となく首を傾げたであろう、作家の試行錯誤のあとがそこかしこに見てとれる。誰がなんと言おうと正真正銘のオーバルである。作家本人がそう言っている。笑

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大阪府堺市で作陶されている「八田亨」さん。長身でシュッとした山の男のような彼の繰り出すオーバル。土と火への飽くなき探究心から生まれた無骨で使い手にやさしい正統派。

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神奈川県相模原市で作陶されている山田隆太郎さん。気はやさしくて力持ち、わんぱく坊主な彼の繰り出すオーバル。映画「メッセージ」に登場する全長500㍍の宇宙船のうつくしさに端を発したイマジネーション溢れる愉快犯。

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愛知県常滑市で作陶されている「高田谷将宏」さん。一見すると強面の破戒僧、その実瞳の奥が驚くほどに澄んでいる無垢な彼の繰り出すオーバル。土に学び、釉薬と戯れる唯一無二派。

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神奈川県相模原市で作陶されている「増田勉」さん。仙人のような風貌と小気味良い軽快なトークの氏が繰り出すオーバル。片口に徳利、漆器を模した碗など、定義に捕らわれない反オーバル派?

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静岡県伊東市で作陶されている「村木雄児」さん。誰よりも自信に満ち溢れ、何事にも意欲的で飄々とした氏の繰り出すオーバル。角の取れた三角や新作の黒釉オーバルなど、有無を言わせぬ強行突破派。

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単一民族・単一言語で天をも脅かす存在として建てられたバベルの塔。神の怒りから言語をバラバラにされた人々は散り散りになり、塔は崩壊したとされる。現在、和食の世界遺産登録やクラフトフェアの隆盛により最盛期を迎えた感のある現代陶芸界。あらゆる者が一所くたになっている混沌とした現況も、いつの日か淘汰されてバラバラになってゆく気がしている。そのような中で、「探究心や切磋琢磨」と言った共通言語を持つ人たちが新たな現代陶芸を再構築してゆくのだろう。今回僕は、はじまりの瞬間に立ち会えたのかも知れない。

最初で最後かも知れない実験的要素強めの作品の数々。この中からどれくらいの定番が生まれるのだろう。成功?もあれば失敗?もある。そうやって止めどなく時間は流れてゆく。

兎にも角にも、今夏一番?の奇妙奇天烈なオーバル展へ足を運んでみよう :-) ハラハラドキドキ


【オーバル展】
場所 : うつわPARTY
会期 : 2017年7月8日(土) ~ 15日(土)
時間 : 11:00am ~ 7:00pm (最終日5:00pmまで)
休み : 会期中無休








by waninogena2 | 2017-07-10 16:00 | 展示 | Comments(0)

橋村野未知さんの展示1

鳥越をあとにした僕は、颯爽と牛込神楽坂駅に降り立った。向かうは、牛込神楽坂駅と飯田橋駅との中間地点の袋町にあるgallery『ラ・ロンダジル』さん。横浜市で制作されている「橋村野未知」さんの個展。

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宙吹きによるやわらかな器形と色ガラスを重ねて削り出した風合いがなんとも素敵で、女性らしい可憐で華やかな温もりがある。

僕が手にしたのは、透明→白→青や橙や黄を重ねたあとに削り出したペーパーウェイト。真上から見ると台風の目のようでもあり、作家の息遣いが聴こえてくるようでもある。カメラに収めなきゃと思いながらまだ収めていない。。。

地下の常設で大分県日田市で作陶されている「三笘修」さんの黄石釉の蓮弁皿も買いました :-)

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陽光を浴びたガラスもうつくしいが、ライトの灯りに浮かび上がるガラスの妖の一面も見逃せない。

京都府船井郡で制作されている「荒川尚也」さんのガラスに魅せられてこの世界の門を叩いたと言う。

荒川尚也さんは、僕のガラスのスタートでもある作家。10年程前、一度だけ訪れた晴耕社ガラス工房。その一画で、玉のような汗を流しながら一心不乱にガラスと向き合っていた。視線の先に垣間見えた理想郷。

橋村野未知さんは、七色の光を透した独自の理想郷を見せてくれている。

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実を言うと、牛込神楽坂駅から約50分掛かってここへ辿り着いた。スマホのナビに従って歩いていたら、靖国神社近くの「うつわ花田」さんまであと数分と言うところまで。。

んー、方向音痴のアナログ >< アルキツカレタ








by waninogena2 | 2017-07-08 19:11 | 展示 | Comments(0)

梅雨曇りの鳥越アート散策

すっきりしない灰色の空と身体にまとわり付くような湿感。ふと天を仰ぐと、時折、雲の滴もポツリポツリと落ちてくる。こんな日は決まって何かが起きる。なにやら惑いの一日になりそうだ。

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梅雨曇りの七月一日、浅草橋駅から程近い柳橋にあるgallery『lucite gallery』さんへ。お目当ては、岐阜県土岐市で作陶されている「大江憲一」さんの個展。

最終日とあって品薄だったが、人気のある作家なので致し方なし。切れの良さで定評のある醤油差しはあったものの、狙っていた作品は完売のようで思わず肩を落とした。。端正で流麗なフォルムとキリッと引き締まった釉調がうつくしい。

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柳橋から歩いて15分くらいだろうか。鳥越にある古道具と現代作家のgallery『白日』さんへ。およそ100年前の乾物屋の雰囲気そのままに上手く活用している。

重厚な鉄の引き戸を開けるとそのまま異世界へと繋がる。明かり取りは少なく重くて鈍い空気がずっしりと肩にのし掛かってきた。決して嫌な空気ではなく、寧ろ心地好い。少年時代にこっそり忍び込んで遊んだ秘密基地のようなドキドキとワクワクの詰まった空間だ。

ここで手にしたのは、長野県南佐久郡で制作されている「五十嵐裕貴」さんの墨黒の5寸リム皿。普段制作されている、バレエのプリンシパルが一瞬踏み込んだ力を解放して天高く舞うような薄く軽やかな轆轤挽きではない。地に足を摺り付けて移動する能楽師のようなずっしりと腰を据えた厚みと重みのある轆轤挽きである。

30年、40年と時代を超えて使っていける、実用性を重視した古道具屋の店主らしい特注品。木塊に息吹を吹き込む作家としての一面よりも、職人に近いプロダクトとしての一面を強調した仕事をすることは不本意なのかも知れない。しかし、原点を振り返ることで見えて来るものもあるはず。作家としての新たな道へと繋がりますように。

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白日さんから歩いて3分の喫茶『珈琲とチョコレート 蕪木』さんへ。ここは窓を配さない閉塞した四角い箱形空間。板チョコのような木扉を開けると、目映いばかりの光を瞬時に内に閉じ込めたであろう琥珀色の空間が広がっている。

「中村友美」さんや「渡辺遼」さんの金工作品を何気に使用されていて落とした照明の中でやわらかに光を放つ。洗練されているのに、何処か昭和の匂いがする。声のトーンを抑えた口数の少ない店主の立ち居振舞いも一役買っているのだろう。

珈琲は、滲む甘味とキレのある珀、チョコレートはベリーのような酸味のある果香を注文。ふはぁっと至福の一時。

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このままの勢いで、牛込神楽坂駅へと向かおう :-) ナンニモオキナカッタ









by waninogena2 | 2017-07-02 22:24 | 旅行と散歩 | Comments(0)


文京区千駄木にある現代作家のうつわのギャラリー 箒星+g のブログ。目に、手のひらに、そして気持ちに。日々の生活の中にある心地好いモノ達。


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