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森岡成好さんの展示1

昭和レトロな小江戸巡回バスに右へ左へ揺られながら、五百羅漢で有名な喜多院の前で降りた。喜多院から程近い場所にあるgallery『うつわノート』さんで初日を迎えた「森岡成好 茶碗展」を訪れた。

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和歌山県かつらぎ町で半世紀近く作陶されている「森岡成好」さんのうつわに初めて触れたのは今からおおよそ12年前。名前も存じ上げないままに南蛮焼〆茶碗を手に取ったことを覚えています。朴訥とした飾り気のない質感と静謐な存在感が、僕の中にスーッと真っ直ぐに入って来たのです。その時はお名前だけ紙に認めて帰路に就きました。

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数多の轆轤を挽いてきたからこそのうつくしい器形、焼き抜いた先に現れる豊かな表情、大胆でおおらかに掛けられた釉薬、その全てが絶妙なバランスで一つ一つの作品に融け込んでいます。ゴツゴツ、しっとり、カサカサ、トロリ、どんな言葉をも受け入れてしまう懐の深さがあります。

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一日一日を正面から受け止め、一分一秒を大切に過ごしてきたのでしょう。時代に流されない芯の強さは、人としても見習いたいものです。挨拶を一言交わしただけですが、やわらかな物腰とおだやかな表情、そして作品から十二分にその人と成りが伝わって来ました。

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茶碗であっても日々の暮らしの中でガシガシと気兼ねなく使える本来あるべきうつわの姿。やきものの源流に触れた気がします。

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一つ一つを掌に包んでじっくり選ぶ時間は、掛け替えのない貴重な瞬間となることでしょう :-)タノシカッタ


【森岡成好 茶碗展】
会 期 2017年9月23日(金) ~ 10月1日(日) 無休
時 間 11時 ~ 18時
在廊日 9月23日(土)・24日(日)
場 所 うつわノート






 

by waninogena2 | 2017-09-29 00:55 | 展示 | Comments(0)

夏の終わりに東京アート散策 大室桃生さんの展示 編

僕のプライベートは何故か曇ることが多い。こどもの頃からの変わらずの慣習であった雨に降られることが減っただけでも喜ばしい。この日も所々に未熟な鰯雲を散りばめながら灰色の空が広がっていた。

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9月23日、東京メトロ東西線の九段下駅から程近い『うつわ花田』さんで開催中の「木のチカラ展」へ。

夏の終わりに東京アート散策 大室桃生さんの展示 編_f0351305_23173221.jpeg

木工作家7人による企画展です。以前から、滋賀県甲賀市で制作されている木工家「小倉広太郎」さんの作品が気になっていました。埼玉県にあるgallery『takase』さんで11月開催予定の個展で少なからず全貌が見えて来そうです。

夏の終わりに東京アート散策 大室桃生さんの展示 編_f0351305_00093988.jpeg

東京メトロを乗り継いで、文京区湯島にある直営店『木村硝子』さんで三日間だけ開催されていた「大室桃生 ガラス展」へ。

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古ビルに嵌められた雰囲気ある大きなガラス戸をスライドさせると、ガラス展示に適した光の空間が広がっていました。

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幻の技法とも言われるパート・ド・ヴェールは、古代メソポタミア文明の鋳造ガラスに始まり、近代に至るまでに幾度となく衰退しては、文献も残されないまま失伝してきました。20世紀初頭に復元された技法を礎とし、現代ガラスの中の新しいジャンルとして注目されています。吹きガラスと違い小さな空間でも制作出来ることから、今後多くの作家が出て来ることでしょう。

夏の終わりに東京アート散策 大室桃生さんの展示 編_f0351305_00114042.jpeg

大室桃生さんは、パート・ド・ヴェールの技法を用いて、豊かな詩的表現や繊細な抽象文様を得意としています。独自の世界観を構築し、コツコツと地道な作業から生まれる叙情的な作品が夢の世界へと誘ってくれます。銅版の世界でも活躍出来そうな緻密な描写は、他の作家と一線を画していて興味が尽きません。

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「売れなくても構いません。3ヶ月後の開催でお願い出来ませんか。」商売抜きの依頼と限られた時間、そのような制約が大室さんの中にヴォッと音を立てて火を付けたのでしょうか。

夏の終わりに東京アート散策 大室桃生さんの展示 編_f0351305_00143416.jpeg

小品ながら随所に遊び心が溢れていました。カッチリし過ぎない余白を残した造形とモダンで重厚な色彩センスに脱帽です。技法的なことは分かりませんが、「こういった色彩はどうやって生まれてくるのだろう。」脳内を疑問がグルグルと回ります。もっと掘り下げていきたい作家の一人です。

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さてと、再び電車を乗り継いで、小江戸川越へ向かおう :-)レッツゴー








by waninogena2 | 2017-09-27 20:26 | 展示 | Comments(0)

名作が名作たる所以

やっと訪れた久し振りの休日。休息と洗濯とアイロン。外出は控えてひたすらのんびり過ごす。これから更に多忙を極めるであろう年内仕事に備えて。

付けっ放しのTVから流れて来た懐かしのメロディー。

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言わずと知れた、ジョン・スタージェス監督によるバート・ランカスター主演の傑作西部劇「OK牧場の決斗」である。1881年10月に起こった史実を基に、1957年に独自解釈を加えて生まれた娯楽活劇。

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現代映画には欠かせなくなってしまった派手なCGや大爆発も無ければ、小難しい台詞回しもない。カット割りや音楽、演出の全てが非常にシンプル。様々な情愛が絡み合いながらも、小気味良く刻まれる音楽と簡潔な台詞回しにどんどん引き込まれて行く。現代映画に有りがちな派手な演出とは無縁の simple is best を地で行く実直を絵に描いたような作品。不変の面白さがここにある。


映画に限った事ではないが、必要最低限の基本を身に付けた途端、技術や精神を伴わない華美な装飾に走る現代作家が数多くみられる。後世へ残る超絶技巧作品が一体どれくらいあるのだろう。ただやってみました的な作品は結局のところ人々の記憶から消えて行く。

古典に学び、血の滲むような研鑽の上にこそ、華美な装飾は本当の意味で生きて来るのではないだろうか。単に手先が器用なだけでは人々の記憶に残るような作品は生まれて来ない。あくまでも僕個人の見解。何も作り出すことの出来ない不器用でどうしようもない僕個人の。

極々稀に、基本も研鑽も無視した、とてつもない作品を世に送り出す作家が居ることも否めない。残念ながらそういった現代作家に出会ったことはまだない。

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うつわノートのブログから抜粋

話を陶芸の舞台に移して、来る9月23日(金)~10月1日(日)、川越市小仙波町にあるgallery『うつわノート』さんにおいて「森岡成好 茶碗展」が開催されます。

和歌山県かつらぎ町で日々実直に作陶されている「森岡成好」さんの最新作品が150点ほど並ぶそうです。名前も作品も間違いなく後世に残るであろう氏の作品が一堂に会するこの機会を見逃す手はありません :-) タノシミ








by waninogena2 | 2017-09-21 15:39 | 展示 | Comments(0)


文京区千駄木にある現代作家のうつわのギャラリー 箒星+g のブログ。目に、手のひらに、そして気持ちに。日々の生活の中にある心地好いモノ達。


by houkivoshi

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