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秋気に誘われて彩の国アート散策1 小倉広太郎さんの展示 編

仕事の合間を縫うように取れた秋らしい雲の広がる穏やかな一日。電車に揺られながらコクリコクリと眠りに落ちた。

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11月20日、東浦和駅から少し離れた閑静な住宅街にあるgallery『takase』さんへ。目指したのは滋賀県で制作されている木工家「小倉広太郎」さんの個展「寂光」。

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手入れの行き届いた静寂な空間、やわらかな光に浮かび上がる作品。テーマに相応しく、空間と作品が互いに呼応し合っていた。

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僕らが扉を開けた時間、丁度取材が入っていたらしく緊張感が微かに漂っていた。邪魔にならないように声を潜め、存在を薄めながら、部屋から部屋へと渡り歩く。時折、取材の合間を縫って店主が声を掛けてくれる。スーッと現れて、スーッと消える。その繰返しが何故だか心地好い。

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空間を生かしながら、今表現したいものへの挑戦。作家と店主の気概がそこかしこに溢れていて、逐には近江の大切な仲間達も連れてきた。

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削る、刳り貫く、挽く、繕う。これまでの仕事の精度を深めたり、新たな表現へ取り組んだり。今後更に広がって行くであろう作家としての創造性と可能性。

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小倉広太郎さんの仕事からは、優美さと隅々にまで行き届いた丁寧な視線を感じます。それは大作においても然り。「これに粗野で大胆不敵な部分が加われば鬼に金棒だろうか。優美な面を極限まで追求する手もあるか。」あれこれと勝手に夢想してしまうのです。

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小さな美術館の体を成す静かな空間で、一つ一つ吟味しながらの作品選び。琴線に触れたものの中から二つのセレクト。木目がうつくしい樫のパン皿と東南アジア原産の鉄刀木(タガヤサン)の箸。

日常の中でどのように経年変化していくのだろう :-) サザナミガユレルダケ








by waninogena2 | 2017-11-28 16:20 | 展示 | Comments(0)

晩秋の東京アート散策2 平松壯さんの展示 編

東京メトロに潜り込み、人工のトンネルを駆け抜けること13分、地上に上がると薄雲を通して降り注ぐ光に押された僕の分身は、すっかりと細く長くなっていた。

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11月11日、銀座一丁目にあるgallery『Fragile』さんで開催されていた「平松壯」さんの個展へ。

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故・青木亮さんが現代美術をされていた頃から、その被写体を捉え続けてきた平松壯さん。陶芸とはこんなにも面白く、こんなにも広がりのあるものなのかと触発されて、居ても立っても居られずこの世界に飛び込んだそうだ。

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フィルターを通したレンズ越しの世界から、角膜に直に写る世界へと。数多の被写体を捉えてきた確かな目と感性で土と炎をの本質を捉えようとしている。

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衒いのない素直なフォルムと艶のある表層、主張し過ぎないことが最大の個性となり、臓腑に染み込んでくるような外連味のない美しさに魅了されてしまった。

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持ち帰ったのは、今では手に入らなくなった越前の胎土を使った鉄釉の酒器。口縁に広がりを持たせた優美なフォルム。還元焼成による沈んだ碧の広がりがうつくしい。

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下戸な僕は、熱いお茶を煎れて楽しむことにした:-) ズズズ








by waninogena2 | 2017-11-22 22:04 | 展示 | Comments(0)

晩秋の東京アート散策1 松原竜馬さんの展示 編

ふんわりとした薄いヴェールが秋の空をそっと包み込む。昨日よりも光がやわらかくなり、街の色を幾ばくか落としている。心なしか風も吹いてきた。

日をめくる毎に、秋は着実に終焉へと向かい、冬を迎える準備が整い出す。昨日よりも体感温度が下がった気がする。

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11月11日、南青山にある『BLOOM & BRANCH AOYAMA』さんの一画で開催されている、「松原竜馬 その一杯に 展」へ。

穏やかな人柄を写し取ったようなやさしい釉調のスリップマグを始めとした、熱いコーヒーをつい淹れたくなるようなこれからの季節に相応しい催しです。

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大分県宇佐市で作陶されている「松原竜馬」さんは、褐色の胎土にトロリとした白化粧の粉引に定評があります。主張し過ぎないフォルムとどっしりした高台は、日常の中でこそ際立つ存在です。

定番の粉引、注力している飴釉スリップ、白の胎土を型で抜いて黄釉を纏わせた新作までと見処でいっぱいです。

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「17~18世紀のイギリスで作られたガレナ釉のスリップウェアで良いものかあったら手に入れたい。」

現地でも良い状態で手頃な価格のものとなると中々に見つかりません。日常使いの器であるが故の宿命と言っても良いでしょう。

スリップウェアだけに留まらず、その時代のジャグが持つ素朴で野趣溢れる造形も再現したいのだけれど、不器用な手が言うことを聞いてくれないそうです。手が言うことを聞かないのならば、せめて脳裏に焼き付けることで、気持ちから近づけようとしているのかも知れません。

主張し過ぎない器の中には、そんな熱い想いが多分に含まれているのです。

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【松原竜馬 その一杯に】
会 期:11月11日(土)〜11月19日(日)
在廊日:11日(土)
場 所:BLOOM&BRANCH AOYAMA
時 間:11時〜20時

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器を選んでいる間も店内に広がる淹れたてコーヒーの芳醇な香りに鼻腔を擽られたのでした :-)プハー








by waninogena2 | 2017-11-17 11:05 | 展示 | Comments(0)

晩秋の東急沿線アート散策 城進さんの展示 編

目を見張る程に澄みきった空、ついつい大きく深呼吸してしまう。空気はかすかに甘く、スーっと喉元を通りすぎていく。「うん、美味い。」そんな気がする程に、空から降りてくるさらりとした風が街を包んでいた。

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青天に恵まれた11月10日、二子玉川駅から程近いgallery『KOHORO』さんで開催されている「城進 展」へ。

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伊賀市丸柱で作陶されているのですが、伊賀の土でなく、信楽の土に海外から取り寄せた土をブレンドして使っているそうです。

西アフリカの泥染紋様を下地に、象篏の技法を用い、独自解釈で落とし込んだ代名詞でもある鉄絵。力強くも繊細で無国籍な仕上がりは、和洋を問わない懐の深さがある。

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此度の個展では、飴釉や灰釉粉引、白磁に耐熱と焼〆以外のほとんど網羅されているのではないだろうか。あれもこれもと手に取っていると、あっと言う間に時間が過ぎていく。

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城進さんは、再現性の高い作家であるように思う。一目で誰の作品かが分かる独自のフォルムと釉調。重点を変えずに定まった形を見出だし、重心やサイズを変えながら幅広い作品へと昇華させていく。器用な手先から生まれる器は温もりで溢れている。

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【城進 展】
会期 2017.11.10(金) - 11.1(日)
時間 11:00 - 19:00
場所 KOHORO 二子玉川

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いつか自分にもと願っていた育児休暇中の榎原陽子さんの土鍋の蓋の持ち手と、夫である城進さんの黒飴釉の耐熱土鍋の蓋の持ち手のフォルムが重なって見えたのは僕だけだろうか:-)

10年以上前に三重県関市のgallery『而今禾』さんで求めて、兄に贈った榎原陽子さんの一人土鍋。家族を持った今も現役で頑張っているようだ。








by waninogena2 | 2017-11-12 20:09 | 展示 | Comments(0)


文京区千駄木にある現代作家のうつわのギャラリー 箒星+g のブログ。目に、手のひらに、そして気持ちに。日々の生活の中にある心地好いモノ達。


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