すずきたもつ陶展 1 - 僕は立体が苦手だった -


すずきたもつ 陶展 - 前記 -


食器とオブジェの両方を作られる作家が自らの立ち位置をどのように捉えているのか個人的に気になっている。案外当人はその辺りを気にしていないのかも知れないが。
兎にも角にも すずきたもつ と言う作家はモノを作るのが大好き。僕はあーだこーだと論じてしまいがちだが、単純明快その一言に尽きるのである。

今展では、食器を多めに一部オブジェを交えてご紹介します。作家自身も初となる渾身の陶のランプシェードは必見です。文面のやり取りから苦しみながらも自らの試みを存分に楽しんでいる様子が窺えました。
Galerie箒星+g 店主
すずきたもつ 陶展 - 僕は立体が苦手だった -
箒星に於いて12月14日(土)から、陶造形家・すずきたもつさんの個展を開催します。
造形家としての感性を存分に落とし込んだ食器やオブジェなどの作品をどうぞお楽しみください。

会 期:2019年12月14日(土) − 12月22日(日)
時 間:11:00 - 18:00
休 廊:19日(木) / 最終日 17:00まで
在廊日:14日(土)、15日(日)、21日(土)

受験の日もそうだったように平面の方がなんとなく思い通りに描けた。どちらかと言うと立体をつくることは昔から苦手だった。
このことが逆転し始めたのはいつの頃だろう。芸大時代を振り返ってみても当初はまだ平面が好きだった。そんな僕が今では造形作家と名乗っているのだからなんとも面白い。
今回、初めて陶のランプシェードに挑んでみる。あたまの中に生まれたイメージをどう形にしていこう。この感覚こそが僕のたからもの。
文・店主
平松壯 陶展 - 後記 -

土を練り、轆轤を挽き、折に触れては切る鎧戸(シャッター)の音が聴こえてくる。
平松壯は陶芸家であり写真家である。
ファインダー越しに覗いた過去・現在・未来を一つ一つ丁寧に焼いてきた。気取らぬ人柄から生まれてくる飾らぬ食の器たち。
今展では、その隅に埋もれていた 継ぎもの にも焦点を当てている。破損した陶磁器を漆などで継ぐそれである。
迎える年の瀬、酒音を重ねた継盃はほんの少しだけ愁いを取り戻す。
写真:平松壯
平松壯 陶展 6 - 継ぎもの -



